「ユング」と「集合的無意識」の関係について不思議に思ったり、わからないな、と思った事はありませんか?
私、「天竹みのるるる尾」はスピリチュアルアートを探求しておりますが、
そして、心のどこかで「無意識」や「集合的無意識」などを表現したようなアートを作りたいと模索していました。

このページでは、そんな「集合的無意識」という概念や「ユング」との関係について、改めて調べて学んだことを、このページではわかりやすく解説したいと思います。
そもそも集合的無意識とは?ユングとの関係も。
「集合的無意識」とは、個人の経験を越えて、人類全体で共有されている心の底層(奥底)にあるイメージ、パターンのようなものです。
分析心理学(ユング心理学)の創始者であり、心理学者のカール・グスタフ・ユングが提唱した心理学における非常に重要、かつユニークな概念です。
ユングは患者を診療する中で、見た夢をよく聞いていました。
そして、特に統合失調症の患者を診ることが多かったようです。
そこで、その患者たちの夢に出てくる人物やモチーフ、出来事などが神話などの話に特徴が似通っていることに気が付きました。
しかし、患者たちがその神話に接したり、知っていることが無く、また言語自体も違うため、知りようがないことに気が付きます。
そのため、人類共通のパターンのようなものがあるのではないか、共通の経験や体験のようなものがあるのではないか、と考えるようになりました。
また、ユングは心理学者のフロイトと行く道を分かれた時に、方向喪失の人生の危機に直面し、自分の無意識との対決を経験することになります。
その中で、毎朝、中心を持つ円の絵を多数描き、ある時、それが知人から贈られてきた本を見て、チベットのマンダラと酷似していることに気が付きました。
そして、その経験からも人類共通のパターンのようなものがあるのではないかという考えに至ります。
その様な人類共通のものを「集合的無意識」と呼ぶようになりました。
以下では、そのポイントを分かりやすく3点にまとめて説明したいと思います。
1,個人の無意識との違い
個人の意識の下には、無意識がありますが、その無意識をユングは2つに大きく分けました。
無意識の2分類
- 個人的無意識:
自分自身が生まれてからの経験や体験の中で、忘れてしまったり、抑圧したりした個人的な記憶。 - 集合的無意識:
個人の経験とは無関係に、遺伝などにより受け継がれている人類共通の心のパターン。
人種や文化が違っても、同じような夢を見たり、絵を描いたり、特定の象徴(シンボル)やストーリーに感動するのは無意識にこの層があるからだとユングは考えました。
2,元型(アーキタイプ)という集合的無意識の中の型
共通する特徴&型
ユングは患者とのやり取りや患者の見る夢、また、自分が見る夢や曼荼羅を描く体験などに特徴があると感じるようになりました。
また、それらと照合する意味で読んだ神話や錬金術などの研究の経験や体験から、集合的無意識の中には特徴的な共通する、いくつかの型のようなものが存在する、ある、と考えるようになりました。
患者の見る夢に出てくるモチーフや登場人物の特徴が、伝統的な神話などにも出てくることに偶然性よりも、何かしらの必然性を感じ、どうもパターンのようなものがあるのではないか?と思いました。
つまり、集合的無意識の中には、元型(原型)(げんけい)と呼ばれるイメージのひな型のようなものが存在するという結論に至りました。
元型の種類
以下に、元型の種類を紹介します。
| 元型(アーキタイプ) | 特徴・イメージ |
| シャドウ(影) | 自分では認めたくない、否定的側面。 物語では「悪役」として投影される。 |
| アニマ・アニムス | 男性の中にある女性的要素/ 女性の中にある男性的要素 |
| グレートマザー(太母) | 全てを包み込む慈しみと、すべてを飲み込むの両面を持つ母性。 |
| オールド・ワイズ・マン(老賢者) | 知恵の象徴。主人公を導く魔法使いや師匠のような存在。 |
| 自己(セルフ) | 心の全体性の中心であり、自己実現のゴール。 |
なお、元型がそのまま、ソースのままの形で個人の中に出るという事はありません。
多くは「象徴(シンボル)」という形で出るようです。
元型は人類を無意識下が動かすような巨大で強力なエネルギーのため、そのまま出ては、個人を破滅させかねませんし、目に見える形ではないという特徴もあります。
そういう意味もあり、元型が我々の分かる形で出る場合を「象徴(シンボル)」と言ったりすることもあります。

まあ、言い方の問題じゃないかという感じも個人的にはあるように感じます、、、、。
元型(アーキタイプ)と象徴(シンボル)の違い
上記で簡単に言いましたが、以下に、元型と象徴の具体的な違いについてまとめたいと思います。
| 元型(アーキタイプ) | 象徴(シンボル) |
| 実体がない、目に見えない「型」; 元型そのものを直接見ることはできない。 集合的無意識にある情報の枠組みや反応パターンのような物。 設計図、法則のようなもの。 |
目に見える「形」; 象徴は目に見えない元型が具体的な姿を取って意識に現れる形です。 |
| 具体例; 母親という元型は実際の母親ではなく、人類がはぐくみ、飲み込む存在という無意識のイメージの枠組み |
具体例; 神話や夢、芸術作品、宗教的儀式などとして現れます。 また、時代や文化によって、どのような象徴として現れるかは変化します。 |
なぜ、「象徴(シンボル)」が必要なのか?
先ほども書きましたが、私たちの意識(顕在意識)は、集合的無意識にある強力なエネルギーをそのまま受け取ることはできません。
あまりに強大すぎて、そのまま受け取ると心が壊れてしまうからです。
その為、無意識は象徴(シンボル)という翻訳機を通して私たちが理解できる形にエネルギーを変換して伝えてくれています。
象徴の読み解きの例;
夢に出てきた「不気味な蛇」という象徴から、「再生」や「変容」という元型の意味を読み解く。
話が少々脱線しましたが、さて、以下では話を集合的無意識のポイントに戻したいと思います。
3,なぜ、集合的無意識が重要なのか?
ユングによれば、私たちの悩みや葛藤の解決策は、この集合的無意識からのメッセージの中にあると言います。
ある文化圏で見たこともない神話のイメージを夢に見ることがありますが、それは個人の記憶ではなく、人類共通の深い場所から湧き上がってきた知恵であるととらえます。
これを理解することで、自分一人の問題だと思っていたことが、より大きな「人類共通の心のプロセス」として客観的にとらえられるようになります。
集合的無意識とその他の違いについて
さて、いままでは集合的無意識のポイント解説でしたが、集合的無意識には類似していると思われる
以下の用語があるように思われます。
- 普遍的無意識
- アカシックレコード
- オーバーソウル
そこで、以下では、これら集合的無意識と類似した言葉や概念との違いについて解説したいと思います。
1,集合的無意識と普遍的無意識の違いについて
集合的無意識と普遍的無意識の違いは基本的にはまったくありません。
日本に言葉が入ってきた時に、翻訳の過程で2つの用語が発生しただけです。
具体的には、ユングの集合的無意識についての用語はドイツ語で”kollektives Unbewusstes”と言います。
これを日本語に訳す際に2つの用語が発生しました。
- 集合的無意識(collective unconscious)
個人の枠を超えて、人類という集合体で共有されているというニュアンスの呼び方。 - 普遍的無意識(Universal unconscious)
人種、時代、文化に関係なく、だれにでも当てはまる(普遍的)というニュアンスの呼び方。
2,集合的無意識とアカシックレコードの違いについて
「集合的無意識」と「アカシックレコード」は、どちらも個人の枠を超えた巨大な情報の集積を指しているという点で共通しています。
しかし、その立脚点の(科学的か、神秘的か)情報の範囲に大きな違いがあり、以下の2点にまとめられると思います。
1,概念の主な違い
| 項目 | 集合的無意識(ユング) | アカシック・レコード(神秘思想) |
| ジャンル | 心理学(学術的アプローチ) | オカルト・スピリチュアル(神秘学) |
| 情報の主 | 人類(主としての記憶) | 宇宙全体(全事象の記録) |
| 内容 | 人類共通のイメージや反応パターン (元型) |
過去・現在・未来の宇宙全体の出来事、思考、感情 |
| 根拠 | 神話、夢、臨床経験からの仮説 | 宇宙の記憶層(アカーシャ)への霊的アクセス |
集合的無意識とアカシックレコードでは、情報の主体が人類と宇宙全体という規模の差は大きいかもしれません。
2,両者の関係性(視点の差)
この2つは「同じものを異なる視点から見ている」、もしくは「包含関係にある」と解釈されることが多いです。
3,集合的無意識とオーバーソウルの違いについて
「集合的無意識」と「オーバーソウル(超霊)」はどちらも「個々の人間をつなぐ大きな意識」を指しますが、その視点と意志の有無に大きな違いがあります。
簡単に言うと、心の底にある共通の土台か、自分たちを導く巨大な一つの魂かという違いです。
具体的な比較の際の特徴は以下になります。
集合的無意識(ユング)の特徴:
心理学的「種」の記憶
ユングが提唱したこの概念はあくまで、人間という種が共有する心の構造です。
特徴は以下になります。
- 受動的データベース;
それ自体がこうしなさいと命令を下す、神のような存在ではありません。
私たちが生まれながらに持っているイメージは反応の「ひな形(元型)」の集まりです。 - 内側からの視点(あり方);
私たちの脳や心の奥底に「すでにそなわっているもの」として扱います。 - 目的;
個人の心が成熟(個性化)するために夢や象徴を通してヒントを与えてくれるリソース(資源)です。
これに対して、オーバーソウルは以下になります。
オーバーソウル(エマーソン)の特徴:
哲学・神秘学的な「一なる魂」
19世紀の思想家ラルフ・ワルド・エマーソンが語った、のちに「シャーマンキング」などでも有名になった概念。
特徴は以下です。
- 能動的な全体性;
全ての個人の魂は、実は一つの巨大な魂(オーバーソウル)の断片であると考えます。
海という一つの大きな魂から、波という個々の人間という「波」が立っているようなイメージ。 - 外側からの視点(あり方);
個人を超えた「大いなる意思」や「宇宙の知性」という意味合いが強く、宗教的な「神」に近い概念、超越的な視点です。 - 目的;
万物が一つにつながっていることを悟り、その大きな流れに沿って生きることを説きます。
集合的無意識をイメージしたアートを作ってみました。
以上の内容から連想した集合的無意識をイメージしたアートを以下に作ってみました。
集合的無意識の事を調べていて、とても霊的な感じがしたので、集合霊的なイメージと書道のイメージを組み合わせて表現してみました。
また、以下のイメージも作りました。
集合的無意識という共通の根っこを意識達が共有しているイメージを絵にしたものです。
少し銀河を思わせるイメージも重ねてみました。
以上、良い感じでインスパイヤされた気がします。
まとめ
以上で、ユングが集合的無意識という概念に行き当たる経緯を紹介しました。
個人的無意識との違い、集合的無意識の中にある元型の紹介し、元型と象徴の違いについても説明しました。
集合的無意識と類似するいろいろな言葉との違いについても説明しました。

最後に、集合的無意識のイメージから霊的な感じの絵を作ってイメージ共有させていただきました。
以上、ユングと集合的無意識について、その他の説明でした。
皆様にとって、何かしら得るものがあれば、幸いです。
ありがとうございます!!



実は、私もそんな探求の中で、そもそもユングと集合的無意識の関係ってどういうものなんだろう?と疑問に思いました。